膠原病で皮膚が顔に症状が出る時とは？
ここでは、「膠原病で皮膚が顔に症状が出る時」についてお話します。
膠原病は、全身性の炎症疾患です。
そのため、全身に様々な症状がでます。
もちろん、顔に出る皮膚症状もあります。
顔に症状が出れば、気になるはずですよね。
原因が分からないので、
悩んでしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、顔の皮膚に特徴的な湿疹を生じる、
膠原病の疾患と皮膚症状を紹介します。
蝶形紅斑（全身性エリテマトーデス）
全身性エリテマトーデスを発症した場合、
両頬から鼻をまたいで、蝶が羽を
広げているような形の紅斑ができます。
これを蝶形紅斑と呼び、
全身エリテマトーデスに特徴的な発疹となります。
これを見れば、他の検査をしなくても
診断がつくといわれるほど特徴的なものです。
現在では早期に発見されることが増えたため、
典型的な蝶形紅斑が見られることは少なくなっています。
ディスコイド疹（全身性エリテマトーデス）
同じく全身性エリテマトーデスでみられる皮膚症状です。
中央の色素が抜けた丸いレコード盤のような
ディスコイド疹が、顔や首などに現われます。
その他にも、この疾患の人は強い紫外線にあたると
赤い発疹や水ぶくれができたり、
発熱したりする初期症状が現われることがあります。
ヘリオトロープ（皮膚筋炎）
ヘリオトロープとは、上眼瞼にできる紫色の紅斑で、
日本人の場合は紫色よりも褐色に近い色になります。
これは、皮膚筋炎での特徴的な症状となります。
また、顔から頭部、首などに
紅斑が現われることもあります。
また、紅斑はかゆみを伴うので、
我慢できないという人も多いようです。
しかも紅斑よりも先にかゆみが
現われるケースもあります。
この場合は、後に紅斑が現われないかを
注意してみる必要があるのです。
皮膚筋炎は多発性筋炎と合わせて、
１つの疾患と扱われています。
筋肉に力が入りにくかったり、
疲れやすくなったりするのが主な症状となっています。
このように、膠原病の症状が
顔の皮膚にでることがあるのです。
どれも特徴的な皮膚症状です。
また、圧倒的に女性の患者、
特に妊娠可能な２０代〜３０代の
若い女性に多いのも特徴的です。
見逃すことのないように、
気づいたら速やかに専門医を
受診するようにしましょうね！