膠原病が20代女性に多いのはなぜなの?

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ここでは、「膠原病が20代女性に多いのはなぜなのか」
についてお話します。

 

膠原病はひとつの病気の名称ではなく、
全身の皮膚や筋肉、関節や血管などの

 

たんぱく質に炎症が
みられる病気の総称です。

 

膠原病は20代〜50代までの
女性に多く発症することが分かっています。

 

膠原病と総称される疾患の中で、
具体的にどのような病気が
あるのかご紹介します。

 

全身性エリテマトーデス(SLE)

 

20代の女性に多く発症する
膠原病として知られています。

 

日本には約5万人の
患者がいると考えられています。

 

全身性エリテマトーデス
(Systemic Lupus
Erythematosus)

 

はその英語の頭文字をとって、
SLEと呼ばれています。

 

SLEの特徴的な症状として、
蝶型紅斑があります。

 

両頬にまるで蝶が羽を開いたかの
ような赤い発疹が出る症状です。

 

Systemicは

 

「全身性の」

 

という意味で、

 

これに続く
Lupus Erythematosusは、

 

「Lupus(ラテン語で「狼」)
に噛まれたような赤い赤みを帯びた紅斑」

 

であることから名づけられました。

 

SLEは自己免疫機能の異常により、
自分の身体を異物と勘違いして

 

攻撃してしまう自己抗体が
できてしまう病気で、
体内の様々な臓器が攻撃対象となってしまいます。

 

そのため、症状も人それぞれで、
発熱や疲労感、全身の倦怠感
といった炎症による症状、

 

関節炎や皮膚の炎症、内蔵機能に
障害が出ることもあります。

 

さまざまな症状が消失したり
出現したりするので、良くなったり

 

悪くなったりを繰り返しながら、
長期にわたる治療が必要な病気です。

 

関節リウマチ

 

関節リウマチは患者の
男女比が1:4となっており、

 

女性に多い病気で、
30代〜50代の女性に多く見られます。

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症状は一つの関節だけに見られるわけではなく、
全身の関節にこわばりや痛みが生じ、

 

腫れもひどくなり、病気が進行すると
関節が破壊されてしまいます。

 

また、関節の症状だけではなく、
微熱やだるさなどの全身症状、

 

目や口の乾き、体重の減少といった
症状を伴うこともあり、
膠原病のひとつとされています。

 

シェーグレン症候群

 

シェーグレン症候群は、目や口や鼻、
皮膚などの全身にある様々な分泌腺に

 

慢性的な炎症が起き、分泌物の量が減少し、
乾燥してしまう病気です。

 

また、分泌腺の炎症だけではなく、
内臓にも自己免疫による障害が
生じることもあります。

 

患者の女性比率は1:14と、
女性にとても多く発症します。

 

発症年齢は40歳代がピークと
考えられていますが、

 

低年齢から高齢者まで
幅広い年齢層で発症します。

 

この他にも多くの膠原病が
女性に多く発症することが分かっています。

 

女性の比率が多い理由として、
女性ホルモンの影響が大きい
と考えられています。

 

膠原病は自己免疫機能の異常により、
自らの身体を異物と誤認して

 

攻撃してしまう自己抗体が
つくられることで様々な部位での
炎症が起きてしまうものです。

 

女性ホルモンは、この自己免疫機能と
強く関わりがあると考えられています。

 

女性に特有である妊娠と出産には
免疫の働きが大きく関係します。

 

精子や胎児を異物と認識してしまうと、
妊娠および出産の継続が不可能です。

 

そのため、父親由来の抗原に対して
寛容となるよう、妊娠中には
免疫力が低下することが分かっています。

 

しかし、出産後にはこの
免疫機能の抑制が解除されます。

 

こうした免疫環境の変化によって
膠原病を発症したり、

 

またもともと膠原病の女性は
病気が悪化する場合もあります。

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