膠原病と橋本病の違いとは?

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ここでは、「膠原病と橋本病の違い」
についてお話します。

 

膠原病は免疫機能の異常により、
全身の血管や皮膚、筋肉や関節などに
炎症が見られる病気の総称です。

 

この膠原病と間違われやすい
疾患に橋本病があります。

 

その橋本病についてご紹介します。

 

橋本病とは

 

女性に多くみられる疾患で、
特に30代や40代に比較的多くみられる
甲状腺の病気のひとつです。

 

橋本病は

 

「慢性甲状腺炎」

 

とも呼ばれます。

 

首の真ん中よりやや下にある
甲状腺という部位が炎症を起こす病気です。

 

甲状腺の役割は
甲状腺ホルモンを分泌しています。

 

甲状腺ホルモンには、
体内でのタンパク質合成や

 

エネルギー代謝、酸素消費など
身体の活動を支える
大事な役割があります。

 

橋本病では甲状腺が炎症を起こすため、
甲状腺の機能が低下することがあります。

 

これにより、身体にむくみが出たり、
皮膚が乾燥したり、記憶力が低下したり、
無気力になってしまったり、

 

というような、
全身へさまざまな症状があらわれます。

 

これを甲状腺機能低下症と言います。

 

橋本病の別名は「慢性甲状腺炎」ですが、
この炎症は甲状腺に異物が入り込んで

 

化膿して炎症するというものではなく、
自己免疫機能の異常が原因によるものです。

 

橋本病を発症して甲状腺に炎症があっても、
症状が出る人もいれば、

 

症状が出ない人もおり、
甲状腺機能低下症になる原因の
1つだと考えると分かりやすいでしょう。

 

自己免疫機能の異常による炎症という点で、
膠原病と混同されがちな橋本病ですが、
難病ではなく、膠原病のひとつでもありません。

 

橋本病と膠原病の違いについてご紹介します。

 

橋本病と膠原病の違い

 

膠原病は数ある自己免疫疾患のひとつです。

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免疫は、外界から入ってくる
異物に対して排除しようとする
防御反応ですが、

 

この免疫機能に異常が生じ、
自分自身を異物と間違って
免疫反応が起こることがあり、

 

これを「自己抗体」といい、
これによる疾患を自己免疫疾患と呼びます。

 

自己免疫疾患には、
免疫が反応する特定の臓器に
限られている

 

「臓器特異的自己免疫疾患」

 

と、全身のさまざまな臓器に
わたって障害がみられる

 

「全身性自己免疫疾患」

 

とがあります。

 

橋本病は

 

「臓器特異的自己免疫疾患」

 

であり、甲状腺が免疫機能の
異常によって破壊される疾患です。

 

それに対して、膠原病は

 

「全身性自己免疫疾患」

 

です。

 

膠原病は発病すると
長期にわたり治療が必要となりますが、

 

橋本病は橋本病と診断されても
甲状腺の機能が低下していなければ、

 

経過観察を続けることになり、
治療は行われません。

 

ただし、定期的な検査と
診察は必要になります。

 

また、橋本病は症状が出ないことも多く、
放置して悪化すると、心臓疾患や

 

うつ病などの合併症を
引き起こすこともあります。

 

橋本病により甲状腺が
うまく機能していない場合には、

 

放置せず、しっかりと
治療をすることが大切です。

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